※本記事は、筆者の体験と感想をもとに、AI(Claude)の支援を受けて執筆しています。記事中の「ChatGPTとClaudeの評価」は、各AIの回答を筆者が要約したものです。
こんにちは、白々さじきです。
前回の記事で、ChatGPTとClaudeの相談内容をGoogleドキュメント1本で共有する仕組みを作りました。私の環境では、Androidアプリだけで両方のAIから読み書きできています。
今回は、この「共有メモ」を9日間使ってみました。ChatGPTに批判役をさせて、2つのAIにお互いの案をレビューさせています。最後に、両方のAIに同じ質問をして、やり取りを振り返ってもらいました。
この記事で解決すること
- ChatGPTとClaudeに相互レビューさせると、何が変わるかがわかる
- 2つのAIを併用したときに、どこで手間や疲れが出るかを先に知れる
- 共有メモを運用するときの改善ポイントがわかる
結論
相互レビューには効果がありました。片方のAIだけでは出なかった前提の見直しが、実際に起きています。
ただし、情報量が増えて判断の連続になり、かなり疲れました。最終的にどんな形にしたいかを自分で決めておくこと、決めるのは自分でAIはサポート役であること。これが一番の学びです。
共有メモの仕組みのおさらい
仕組みは前回と同じです。ざっくり書くと、次のとおりです。
- Google Drive上のGoogleドキュメント1本を「共有メモ」にする
- 中身は「現在の状態」「未解決の課題」「タスク」「AIへの依頼」「変更ログ」
- ChatGPTとClaudeは、それぞれのGoogle連携機能で読み書きする
- 会話のたびに「共有メモ読んで」「共有メモ更新して」と指示する
変更ログには、次の形式で1行ずつ追記します。ポイントは、種別で「決定」と「検討中」を分けて、AIの提案と自分の決定を区別することです。「決定」は、自分が明示的に決めたことだけにしています。
日付|出所|分類|種別|内容(理由)
種別:決定/変更/課題/TODO/事実/検討中
連携機能の公式の説明は、次のページにあります。プランや画面は変わる可能性があるので、執筆時点(2026年10月)の情報として見てください。
- Use Google Workspace with Claude(Claude Help Center)
- Google Drive app and setup in ChatGPT(OpenAI Help Center)
AI同士が直接やり取りするわけではない
誤解されやすいので、先に書いておきます。ChatGPTとClaudeが直接会話するわけではありません。
片方のAIが共有メモに書き込み、私がもう片方のAIに「共有メモを読んで確認して」と頼みます。この中継は、すべて自分です。

9日間やってみたこと
2026年10月10日から18日まで、主に個人開発の相談で使いました。予定やタスクの実行を手助けするWebアプリの構想です。
ChatGPTには、批判役を頼みました。Claudeの案に、反証や見落としがないかを探してもらう役です。Claudeは主に案を出す側で、過去の会話との照合もしてくれました。
9日間で、変更ログは102行になりました。
- 書いたAI:Claudeが76行、ChatGPTが26行
- 種別:検討中が48行、事実が22行、課題が21行、決定が9行、変更が2行
Claudeは案と課題を多く書き、ChatGPTは私から聞き出した事実の割合が高めでした。また、決定は9行だけで、半分近くが検討中です。これは後で問題として出てきます。
ChatGPTの批判で、方針が変わった
一番わかりやすかったのが、アプリの方針が変わった流れです。
- Claudeが案を出す:予定を入れたときの動機をメモしておき、前日に見せる。前日に「行く/リスケ/やめる」を選ぶ
- ChatGPTが前提を疑う:動機を忘れているのではなく、時間が経つと興味そのものが薄れるのではないか。背景としては、補足情報として私が「専門書は買ったときが一番読む気がある」と話したのが根拠です
- Claudeが案を直す:対策を作る前に、意欲がいつ下がるかを測る機能から作る
- ChatGPTが方向を足す:興味を取り戻すより、興味が低くても着手できる条件を整える
- 自分が決める:この方針に一本化する
変更ログでは、こう並んでいます(抜粋。表記は一部変えています)。
2026-10-12|Claude|個人開発|検討中|MVPの機能候補:予定作成時の動機メモ、前日の判定、最初の一手の提示(Claude提案、未決定)
2026-10-12|ChatGPT|個人開発|課題|動機の忘却を主因とする前提は再検討が必要(ChatGPTの批判)
2026-10-12|Claude|個人開発|検討中|ChatGPTの批判を受け、MVPを「対策」から「測定」に変える案(Claude提案、未決定)
2026-10-12|Claude|個人開発|決定|方針を「興味が低くても着手できる条件を整える」に一本化(両AIの見解が一致し、本人が決定)
Claudeは過去の会話から指摘した
逆に、Claudeからは過去の会話と照らし合わせた指摘が出ました。ChatGPTも「自分には出せていなかった指摘」として挙げています。
- 以前、実装をAIに任せきりにしたら、1週間ほどで自分のコードをほぼ覚えていなかった。長く使うアプリだと、保守できなくなる恐れがある
- 以前「タスクの置き場所は1か所にまとめる」と決めている。新しいアプリで置き場所を増やすと、登録したこと自体を忘れやすくなる
どちらも、Claudeとの過去の会話から出てきた指摘です。
両方のAIに同じ質問をしてみた
最後に、ChatGPTとClaudeに同じ質問をしました。相手の回答は見せず、それぞれ独立に答えてもらっています。
- 相手とのやり取りは、やりやすかったか
- 相手が出した、自分では出せなかった指摘は何か
- 私の指示でわかりにくかった点は何か
Claudeに渡した質問(ChatGPTには、Claudeと逆にしました)
ClaudeとChatgptとのやり取りをテックブログにしたい。
まず、Claudeがやり取りすることにどう思ったかを確認したい。
Chatgptとのやり取り方法に関して、やりやすかったかどうかと、Claudeだと出せなかった指摘に関して教えてほしい。
また、やりとりに関してこういう指示がわかりにくかったとか私に対しての指摘も欲しい
一致した点
- 最大の成果は、前提の見直し(動機を忘れる→興味が自然に下がる)
- 相手のAIが優秀だったというより、会話履歴と入力の差が効いた
- 相談の途中で、対象範囲が広がっていた(予定管理→タスク管理→実行支援→行動の分析と提案)
- 「理由」「やった」などの言葉の定義があいまいだった
面白かったのは、どちらも「相手のほうが優秀」とは言わなかったことです。ChatGPTは、Claude側にしかない過去の相談があったと答えました。Claudeは、前提を崩した指摘の一部は、私がChatGPTにだけ話した体験が起点だったと答えています。
違った点
- 主な例:ChatGPTは個人的な相談の分析を、Claudeはアプリの方針転換を挙げた(個人的な相談の内容は割愛します)
- 改善案:ChatGPTは頼み方の分け方を、Claudeはドキュメントの運用の崩れを中心に挙げた
ドキュメントの運用で出た問題
Claudeは、変更ログの数字から運用の崩れを指摘しました。
- 「現在の状態」が古い。決定9件のうち5件が反映されていない。承認待ちのまま、次の話題に移ったものもあった
- 覆った案に印がない。古い検討中の行が、新しい案と並んだまま残る
- 冒頭に「事実と決定事項のみを記録」と書いたのに、実態はAI同士の議論の場になっている
- 依頼欄に、誰が書いたかがない。ドキュメント内の指示が本人のものか判別できないと、AIは従ってよいか決められない
最後の点は、ほかの人やAIが書いた指示を、AIがそのまま実行しないための話です。依頼欄には、依頼者を書いておくのが安全です。
私への指摘
両方から、耳の痛い指摘をもらいました。
- 「オッケー確認できたわ」だと、どこまで承認したのかAIが判断できない(Claude)
- 「一旦1週間3回とかでいいかな?」は、2通りに読める(Claude)
- 「〜かなぁ?」と疑問形で言うと、AIは決定として記録できない。その結果、検討中ばかり増える(Claude)
- 「齟齬がないか確認して」だと、何を確認するのか範囲が広すぎる(ChatGPT)
- 相手のAIの結論を見せてから評価させると、相手の考えに引っ張られる。独立した意見がほしいのか、批判がほしいのかで頼み方を変える(ChatGPT)
Claudeは、2つのAIで検証すること自体が、決定の先送りにつながる可能性も挙げていました。ChatGPTは、実際に決定が遅れたとまでは確認できないと補足しています。
やってみた感想
通知のたびに反復横跳びした
片方のAIから返事が来るたびに、もう片方へ確認しに行っていました。ChatGPTとClaudeの間を、かなりの回数、反復横跳びしています。
AI同士は直接つながっていないので、一番忙しかったのは中継役の自分でした。
判断の連続で疲れた
途中から情報量がめっちゃ増えて、判断することもどんどん増えていく感覚がありました。ずっと判断の連続で、正直疲れました。
9日間で変更ログが102行です。そうなるよな、という感じです。
また、判断に疲れて「一旦それでいいかなぁ?」みたいな感じで判断できなくてログに溜め込んでしまったこともありました。
意見が分かれたら、納得感のある方を採用した
2つのAIの意見が分かれたときは、納得感のある方を採用しました。
とはいえ、今回はChatGPTに批判役をさせていました。批判を受けて、自分がどうするかを考える場面が多かったです。
指摘は当たっていた
両方のAIからの指摘は、当たっていると思います。
一番の問題は、最終的にどんな形にしたいのか、自分の中でイメージができていなかったことです。
結局、最後に決めるのは自分です。生成AIは、あくまでサポートとして使うものだと感じました。
今後の運用
共有メモは続けます。そのうえで、両方のAIの提案から、次の点を試すつもりです。
- 相談を始める前に、最終的な形(最初の版の範囲)を決めておく
- 決めるときは「決定:〜」と言い切る。承認の言葉も「反映して」「ログだけ」「保留」に固定する
- 独立した意見→相互レビュー→自分で決定、の3段階で頼む(ChatGPTの提案)
- 「現在の状態」と変更ログを別のドキュメントに分けて、普段は状態だけ読ませる(Claudeの提案)
特定のプロジェクトでは、ログの自動書き込みも試したい
毎回「共有メモ更新して」と頼むのも手間です。特定のプロジェクトでは、ログを自動で書き込む設定にしてもいいかもしれません。
ただ、自動にするとログはさらに増えます。自動で書くのは変更ログだけにして、「決定」と「現在の状態」は確認してから反映する形がよさそうです。
まとめ
- 2つのAIに相互レビューさせると、片方だけでは出ない前提の見直しが起きる
- 効いたのは性能の差というより、会話履歴と入力の差
- 中継と判断はすべて自分。情報量が増えるほど疲れる
- 最終的な形を自分で決めてから相談する。決めるのは自分で、AIはサポート役
次は、何をどこまでするのかを明確にしたうえで、ログの自動書き込みを特定のプロジェクトで試してみようと思います。結果がわかったら、また共有します。

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